「剣道 「引き胴打ち」の技・テクニックのコツ・ポイント 1」のまとめです。
引き胴の得意な方というのは、ただ漠然と胴を打っているわけではないはずです。
鍔競り状態のままでは、脇が空いてないので、この状態のまま打っても当たりませんよね。
必ず前段階で相手の胴を空ける為の動作を入れているはずです。
引き胴に限った話ではないのですが、引き技が得意な方は、この『前段階の動作』が非常に巧みなんだと思います。
この動作によって、巧妙かつ意図的に作る事が出来た相手の僅かな打突スペースを、素早く的確に捉える力に長けているわけですね。
この時、打たれてしまう方の問題点は、その一瞬、相手の動きに惑わされてしまっている事でしょう。
見てしまってるんですね。
言い方は悪いですが…得意な方からすれば、動きを止めて見てしまう、惑わされてしまう方は『いいカモ』なんです。
鍔競り状態に入ったら、相手に先に仕掛けさせる事なく、逆に自分が相手の得意な『引き技』で決めてしまうぐらいの気持ちで、積極的に仕掛けるべきだと思いますよ。
長所短所は表裏一体です。
相手の長所は、実はウィークポイントでもあるケースは多いですから。
※私は『引き面』が得意でしたが、逆に決められる事も多かったです(笑)あと一つ、肝心な事は…
『絶対に下がらない事』
これは鍔競りの前段階…構えて攻め合っている段階の話ですね。
相手の圧に屈してズルズル下がった状態で鍔競りに入ると、どうでしょう?…
自分のすぐ後ろには区画線が迫り、相手の後ろは引き技を放つにはもってこいの広いスペース。。
これは最悪な状態ですね。
理想は、相手を下がらせて、逆に相手に区画線を背負わせる状態にする事です。
この状態での鍔競りでは、相手も引き技は放ちにくいはずです。
相手の引き技を未然に防ぐという意味では、強い攻めでグイグイ前に…これが一番効果的かもしれません。
万が一、自分が区画線を背負う状態になってしまった場合は、右に左に揺さぶるなり、体をかわすなりして、この状態を解消するように努力しましょう。