伝統空手 「逆突き」の技・テクニックのコツ・ポイント 2

「伝統空手 「逆突き」の技・テクニックのコツ・ポイント 2」のまとめです。

高速逆突き
→前足の膝抜きを使います。重力により前に出ます。抜いた膝で床を蹴ればさらに遠くに飛ぶことができます。
遠くに飛ぶとカウンターを食らいそうに思うかもしれませんが、基本的に人はカウンターを取る時には、相手の初動、起こりを察知してカウンターを出すので、初動の際に自由落下を使って、筋肉を硬直させなければ、まず大丈夫です。

逆突き単発
→単発で取るなら、間合いを詰めることです。中段なら、それこそ相手の間合いを潰すくらいで良いと思います。逆にこちらがカウンターを取るそぶりで近づいて、刻みのように上半身の伸びではなく、腰を前に出します。刻みが45度程度全身を傾けるとすると、中段逆突き単発については、80度くらいに後足を傾ける感覚で、かつ上半身は垂直に立てます。
なお、上段逆突きは刻みと同じ感覚で大丈夫です。刻みのうまいコンビネーションを考えてみてください。

刻み突きからの逆突き
→これ、刻みで取るつもりで行かなければ駄目です。取りに行って、残念ながら取れない時に、または取れても、その勢いのまま、ポンと逆突きを出します。
刻みで50、逆突きで50だと最初の刻みで、返されます。

カウンターの逆突
→これは相手が来るので、こちらは距離を稼ぐ必要はありません。

1)肩甲骨の柔軟性
2)胸のリラックス
3)股関節のたたみ方

肩甲骨の柔軟性は伸びのある突きに不可欠です。意識してストレッチをしましょう。

基本練習の時に胸を張るように指導されることがあります。胸を張ることによって堂々として見えるので好まれるのですが、胸の張りすぎは突きにブレーキをかけてしまうことになります。肩甲骨(つまり背中)と胸をリラックスして突きを出すと拳ひとつ分くらい突きが伸びます。

逆突きの際に「腰をひねる」人がいますが、半身の構えから逆突きをする際に「腰を回す」のは、実際には「股関節をたたむ」動きです。ここを誤解して腰をひねろうとしても、完全に腰を切ることはできません。当然突きも伸びません。この基本の動きも点検してみてください。

基本は、体を大きく使う。
応用は、小さくしていく・・・外面的には、腰を切っているようには・脚を伸ばしているようには・見えない。しかし、内面では切っている・伸ばしている。
これが原則です。
組手で基本通りやる人はいません。

逆突きは腰で突く。脚をねじっていたら、関節に影響が出るし居着くし、意味がない。
地面からの反動を、足から腰へ回転運動で伝えていく・・・但し、極めの一瞬です。

軸足は重要です。踏ん張りがないと、当てても相手に押し戻されます。うまい人は、踏ん張らなくても同じ効果を出すように訓練しますから。

敢えて、誤解を恐れずに言いますが、スピードだけの突きと、威力は別物である場合があります。

難しい・・・だから練習です。