少林寺拳法 「自主練・自主トレ」のコツ・ポイント・方法 2

「少林寺拳法 「自主練・自主トレ」のコツ・ポイント・方法 2」のまとめです。

●演武のための自主練について

単演なら、まずすべての形を左右ともできること。細かいことを言えば、たとえば連受の場合、内受は顔の前を完全に通過させ、下受は手を出し過ぎて上半身が正面を向いてしまわないこと、そして技の緩急がつけられているかなどです。
組演武の場合は、法形の構成を決めたら、その方形を重点的に練習することです。なお、法形も左右裏表を練習しましょう。
そして、単演・組演武以前に大事なのは、白蓮中段での突き蹴りです。当たり前ですが、基本ができていなくては演武以前の問題です。自主練習はまずこれを重点的にすべきと思います。私は自宅の窓ガラスに全身を映して姿勢が正しいか、蹴りの際に体が上下していないかなどをチェックしています。

まずは「結び立ち(結手構え)」をマスターすること。次に「白蓮中段構え」をマスターすること。そして、「左前右前中段構え」をマスターすること。演武の手足を動かす順番なんか2の次です。

以上三つはすべて立ち方です。これらができるようになれば、かなりかっこいい演武に見えますし、法形の練習でも相手に効果的に力をかけることができるようになります。大会のためだけの演武に限らず、普段の法形の練習にも生かせますのでおすすめだと思います。

立った時(構えた時)の肩、骨盤、膝、肘、頭、などそれぞれの位置、脱力などにコツがあります。ここらへんは、文章で読んでもチンプンカンプンでしょうから先生に習ってください。簡単に記すと、肩を落とし、骨盤を立て、膝を適度に曲げ、肘は体の側面から後ろに下げず、頭はフラフラしない。

構えひとつで、上手にも下手にも見えます。ここらへんを心がけると上手になると思います。また、自主練習メニューとしては、鏡の前でとにかく構えのチェックをすることです。

あとは、振子突き振子蹴りをその意味も含めてマスターすれば、剛法・柔法ともにどんどん上達すると思います。これまた簡単に記すと、振子=重心移動です。振子突き(=重心移動突き)と振子蹴り(=重心移動蹴り)は共に剛法ととらえがちですが、その振子(重心移動)の方法は柔法でもとても重要です。なぜ「振子抜き」「振子投げ」などの教えがないのかが不思議なくらいです。

寄り抜きを例にすると、右足前から右手を取られますがその時点での重心は右足でしょうか?左足でしょうか?。次に左足を前に出しながら手刀の当身を行いますが、当身を行った時点での重心は右足でしょうか?左足でしょうか?。さらに相手の手を抜くときに重心移動を行うのでしょうか?行わないのでしょうか?。ひとつひとつの動作を行うときに重心移動はとても重要です。そこらへんは意味を十分考えて、「今は右足に重心があるべき、なぜなら〇〇だから。」みたいな整理をしっかり行ったうえで練習すれば上達すると思います。

ちなみに、法形上では、当身を行った時点で、寄り抜きでは右足に重心があると次の抜きで最大限の力を出せますし、切抜きでは当身を行った時点で左足に重心があるほうが次の抜きで最大限の力が出せます。寄り抜きと切抜きで当身を行った時点での重心が逆になる理由はご自分で考えてみて下さい。まあ、ここらへんは、先生によって考え方が違うこともありますので、絶対の答えはありませんが・・・。

以上、少林寺拳法は習得するまでにとにかく理屈が多いですが、その根本は構えも含めて振子突き振子蹴りにあると思います。「振子」の動きをマスターすることが少林寺拳法のすべての技術の上達の近道だと思います。

「演武」の土台となってるのは、「基本」「法形」「乱捕り(運用法)」です。

本来、「基本」「法形」「乱捕り(運用法)」をバランス良く行ったのち、
その結果として「演武」が出来上がります。

普段から乱捕りをやらずに演武をやると、間合いが遠くなりがち、狂いがち(攻撃が届いてない、浅い、又は近すぎる)になります。
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