塩田剛三(合気道)の技・テクニックの解説

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●四方投げ

皆さん、この技はどうしよう、あの技はどうしようと考えているが、大切なのは、技はいっぱいあるけれども、その根本に流れているものをつかまえるということ。
つまり、重心のすみやかな移動や、手・足・腰の一致といったことに帰着する。
根本は四方投げなんですよ。
植芝先生が言うには、四方に投げる、これが合気道の根本なんです。
だから、四方投げ一本が充分にできればもういいんだとおっしゃてた。

●二ヶ条

私の演武を見て、受けを取っている弟子たちが関節をきめられてさぞ痛いでしょうと心配してくれる人がいます。しかしそんなことはありません。彼らは痛くないのです。
内弟子として鍛えている連中の手首をいくら逆にきめようとしても、そうそう簡単にはきまりはしません。 ・・・それでも私は彼らを二ヶ条の技で崩します。これは痛いからではありません。こらえようとしてもこらえられない方向へ私が攻めているからなのです。
痛くなくても相手が崩れる。そこに合気道の 本質があります。関節技の稽古はそこに至るための入門第一歩だと考えてください。
いつまでも稽古相手を痛がらせて 喜んでいるようでは、永遠に合気道の高みに到達することはできません。