合気道 「一教」の技・テクニックのコツ・ポイント 2

「合気道 「一教」の技・テクニックのコツ・ポイント 2」のまとめです。

●一教裏

相半身の右半身正面打ちの場合で説明させていただきます。

以下のやり方を試してみて下さい。

座技の場合

1、まず左膝の膝行と同時に右手刀を振り上げるように受ける。(相手の手刀と自分の手刀が直角にならないように注意して下さい。)

2、次に膝行で裏に移動する時、体の転換をするように相手の手刀側の足(右膝)と自分の最初の出足(座り技の場合、左膝ですね) がくっつくように相手の横に移動・・と同時に相手の手刀は水平方向に回すのではなく、 最初に手刀で受けたままの状態で、相手が打たんとする方向に崩しつつ腕を制し転換を終えると同時に相手を押さえる。
長文で申し訳ないのですが、相手の手刀は、極端に言えば水平方向の回転ではなく縦方向に崩します。水平方向の動きのように見えるのは、膝行で裏に回っているからです。
一教の場合、表も裏も手刀は上下の運動です。

立技の場合
手刀の動きは上記の座技と同様です。

1、相手が右手刀を振りかぶったら、相手の手刀外側にこちらの手刀を合わせます。

2、左手は相手の右肘もしくは肘よりも心持ち肩側に添えます。
同時に相手の右足小指側(裏側)につま先を左足を進めます。

3、その後、左足を回転軸として体の転換をします。転換が終わった時、相手の右足ー左足の線と自分の左足ー右足の線の角度は30~45度くらいになるのを目安にして入ります。
転換しているので、相手と此方は同じ方向を向いています。

4、転換するときの上半身の動作は、相手の手刀が打ち出される方向のベクトルを維持しながら真っ直ぐに切り下ろすようにします。座技と同様に相手も自分も手刀の動きは上下の運動です。
この時、決して水平方向へ引っ張ったり、腰を捻ったりしないように。
転換が終わった時には相手の右腕が自分の臍高さで固定されています。
自分の腕は曲がらずに真っ直ぐのばし、背筋も伸ばして相手と同じ方向を向いています。
前屈みにならないようにして下さい。
まずこのフォームを作るようにして下さい。

5、次にこのフォームを保ったまま廻れ右をします。
その際も、腕を水平方向に引っ張ったり、腰を捻ったりしないように注意して下さい。
動くのはあくまで体の向きだけです。相手の腕が自分の腰の当たりに固定されているのでそのまま相手は水平方向へ回転して崩れてきます。
体を回転させると同時に左膝を畳に着いて右膝立ちの姿勢なります。

全体として「相手を上→下に崩す」、「裏に入る」の2つのことしかしていません。

最終的に1~5の動作を一呼吸で滑らかに出来ればいいのですが最初は上手くいきません。
初心者は上記動作を「固く」行い動きのフォームを確認しながらやってみて下さい。

しかし裏の動きは特に「気の流れ」を意識して指導すると思うので、もしかしたら、上記のように動いていると先輩や指導者がダメだしをするかもしれません。
その場合、質問者様が稽古する道場での固い動き(書道での楷書のような動きのことです。反対に、滑らかな動きは行書、草書であり有段者以上の技と個人的には考えています)はどういうものかを納得がいくまで質問してみましょう。