柔道 「柔よく剛を制す」「小柄な人」の技・テクニックのコツ・ポイント 1

「柔道 「柔よく剛を制す」「小柄な人」の技・テクニックのコツ・ポイント 1」のまとめです。

講道館柔道六段、東京都柔道連盟役員です
連盟副会長の関根忍九段も言っていましたが、柔道の力はパワーではない。

小柄なものでも、動きの中から相手を崩し、自分を作り、投げる。

小柄なものが動きを止めて、大きなものを投げようとしても投げれません。
ダンベル30キロを持ちあげるのは大変ですよね。これを転がして、段差を利用すれば、空中に上げることが出来ます。
その転がす勢いが大きくなれば、もっと高く上げることが出来ますね

柔道は、組合ますので、大柄の者は、上から相手を抑えようとしたり、最近の柔道の組み手は背中を持ってきます。
高段者で関節を知っている者は、この伸びた腕を腕ひしぎ肩固めで決めることが出来ます。
極めることが出来なくても、相手の肘を痛めることや関節を取るぞという脅威になります、そうすると、相手は上から押さえつけるように持ち方だ出来なくなります。

相手を動かすには、足技が大事です。

もちろん組み手も先に持ち、動き、相手を動かす。この動きも、まず自分から仕掛け、次に自分の中心に、相手を動かせるようにします。自分が中心であまり動かなければ、相手の動きが大きくなり相手は体力を使います。
スケートのスピンの時、まず腕を開いて周り、回転を速くするとき腕を身体に近づけるのと同じです。遠心力、円運動を使います。
もちろん足運びは自然体が基本、そしてすり足。
足を交差させたり、足と足の間をせばめないようににします。

握力は小柄な人でもつけることが出来ますから、ひも登り等をおこなって握力をつけてください。
背筋、腹筋、太もも

ただ、体重が軽い人は寝技の時に相手の腕力で帰されてしまう場合があります。
昔世界選手権でソビエトの選手が、縦四方固めで押さえられたとき、腕だけで、あいてをもちあげ、とけた状態にさせたことがあります。
寝技の時は関節や絞め技に持ち込んだ方がまだいいでしょう。
瞬間に極まるように練習が必要です。
時間がかかれば、パワーで持ち上げられてしまいます。

柔道では、相手の動きと崩しがぴったり一致すると、自分の力を使った感覚がなく投げることが出来ます。

50年ほど柔道を学んできてその経験が5回ほどあります。
はじめての時は小学5年生のころ。道場の練習試合で相手を背負い投げで投げた時、自分は背負い寝外に入っただけで、相手は畳たて1畳分ほど先に受け身をしていました。そでを握っていたはずなのですが・・・
最近では4年前に講道館の高段者大会六段の部で、小外刈りで、一瞬自分でも何をかけたか分からず。一本勝ちでした。

動きの中から、相手を崩すことが出来ればパワーはいらないのです

それにはいろんな要素があります。
動く、速さ、体力、握力、間合い・・・・

それらはすぐにはできません。継続、努力、そしてなにくそ!というこころで頑張ってください。

「柔能く剛を制す」という言葉が有名ですが、
実は「剛能く柔を断つ」という言葉と一対なのです。

剛に勝つには柔の能力を上げるしかないのです。

と言っても、具体的に身体の大きな相手と戦う戦術もあります。

先ずは、先手を取ること。

相手の技をまともに受けないこと。
できれば、相手に技を出させないくらいに攻める。
自分のペースにすること。

その時に大切なのが間合い。
絶対に引き付けられないこと。

そして、崩しとタイミングに気をつけて、
上手く相手の懐に入るようにしましょう。