合気道 「小手返し」の技・テクニックのコツ・ポイント 5

「合気道 「小手返し」の技・テクニックのコツ・ポイント 5」のまとめです。

自分で自分の手に小手返しをやってみてください。体の正面で行います。手首をひねろうとするのではなく、小手返しの方向に手の甲を押すという感覚です。ある程度押すと、小手返しをかけられている方の手の肘が体の中心あたりに寄ってきて、肩、肘、手首が固まるポイントがあるはずです。この肩、肘、手首が固まった状態が小手返しが決まっている状態です。
この状態を維持したまま自分の体の軸を作って回転するなりして相手を転がします(投げるというより転がすというイメージの方が分かりやすいと思います)。
相手に思いっきり力を入れられてはしまっては技をかけるのは難しいと思います。これは合気道のどの技でも同じことです。

小手返し系も、相手に軽く乗りそのまま膝を抜けば、こちらの体重分の重さがあいての触れた部分、この場合手首や肘にかかるので相手は耐えられません。

ただ膝抜きは最後まで抜いているとこちらも倒れてしまうので膝を抜いて身を沈めてまた踏ん張るという行為になります。

あとは頑張りにくい方向にかける。

正面突き小手返し(裏)についてです。

入り身
・入り身はなるべく深く入る。(相手の足を越えて頭の辺りまで)

転換

・相手を転換で崩す際は、相手が突きに重心を載せた瞬間に崩す
・相手の腕を取ったら自分の臍 または モモに腕を付けるようにして真下に落とす。(横に引かない)
・腰の回転力で崩す
・転換の際は相手の両足を底辺とした三角形の頂点の位置に体ごと入り込む
・相手の腕の長さよりもほんの数センチ分後ろに入り込み崩す(相手の腕にたゆみがあると相手の体軸まで力が伝わらない)
・崩しの方向は、相手の両足を底辺とした三角形の頂点方向(片手取り隅落としと同方向)

開き

・崩した後の足の開きの際は、手首側の手を小指を支点に下に絞り込む(上にあげない)
・相手の腕の角度が90度前後に曲がること(相手の手と肩が近くなると小手返しが効かなくなる)
・返す場所は臍の前

この段階で相手はかなり崩れているはずです。
上手く行けば、小手を返すまでもなく崩しで呼吸投げのように飛んでいきます。

返し

・支点の手を動かさないこと(支点が動くと返しが甘くなる)
・相手の小手を巻き込むように返す(押すのではなく巻き込むつもりで)
・返しの方向は自分の正面方向(相手の肩方向に返すと効かなくなる)

※流派によっては小手を相手の両足を底辺とした三角形の頂点方向に返す場合もある
※相手の手を外側に巻き込むようにして返す場合もある

技は流派により異なりますので、参考程度に留めて下さい。