「伝統空手 「突き(全般)」の技・テクニックのコツ・ポイント 15」のまとめです。
腰の回転による突きは、いわば「腰でつくことを覚えさせる」ためのものです。
組み手の際には「腰の回転」ではなく「腰の押し出し」で突くのが基本です。
ですから、「腕のチカラだけ」で突いていると感じるのなら、腰を入れて突くことを意識すればよいでしょう。
youtubeなどで一流選手の突き(特に逆突き)を見て勉強すると良いでしょう。腰を回して突く人なんていません。それでも手打ちが直らない場合は、踏み込みが甘いのかもしれません。相手に突かれたくないからできるだけ遠くから突こうとして踏み込みが甘くなると手打ちになります。中段の突きならば、自分の鼻を相手の帯にくっつけるぐらいのつもりで踏み込んでください。必ず腰の入った突きになります。
ヒクソン・グレイシーがやっていた自然体で腰を振って両腕を鞭のように振る動作を、まずはその場でやって、慣れてきたら歩きながらやって、脱力の感覚を養うのがいいのではないか、と思います。また、「極め」はあくまで活人拳として、技にブレーキをかけることなので、ここの力感を「技の威力」と感じやすいのですが、相手との相対的な関係の中では、効かそう、強く打とう、という雑念は力みになるだけです。まずは当たらないと効くかどうかは意味がなく、当てる為には「速さ」が必要で、速さを得る為には「脱力」する事です。相手に届かせて、その接触を指の皮膚が感じた時、そこから先に進むか、後退するか、後退する事を自意識で選択するのが伝統空手です。そこには、先に進む、という選択ももっておく事がベターです。動きながら技が当たる瞬間に力を乗せる、この部分は、同じ道場で練習に励む仲間に試すのはおすすめできません。一人稽古で、思考実験で行うべき範囲だと思います。
「下半身で突く」とイメージをしましょう。
足をドタバタするという意味ではなく、手は真っ直ぐ出すことだけを考え、力は下半身の踏ん張りと腰の捻りのみにより作りましょう。