ボクシング 「ボディブロー」の技・テクニックのコツ・ポイント 4

「ボクシング 「ボディブロー」の技・テクニックのコツ・ポイント 4」のまとめです。

サウスポーのレバーブローは非常に難しいパンチです。

相手がオーソドックスであれば、尚の事距離が遠くなりますからね。
簡単ではありません。

ボディへのストレートは容易ですが、レバー付近へ着弾させるとなると高度な技術が必要となります。

オーソドックス選手が放つレバーブローは、肘を畳んで打てますが、サウスポーでは角度が大きくなりますし、よほど練習が必要でしょうね。

どうやって懐に潜り込むのか。ステップやフェイントを駆使し、最適なポジション移動、またレバーへの注意を散漫にさせるための打ち分け、フェイントが大事ですね。

これらを活字にして説明するのは限度がありますし、上手く伝えるのも難しいです。
本来、ジムで身振り手振り教わるのが賢明ですが…
サウスポーのレバーブローとなれば、なかなか巧く打てる選手も少ないですからね。
見本があったほうがいいでしょう。

僕は、それが一番巧い選手はロマチェンコだと考えています。
レバーブローだけではありませんが、それに限定したとしても…
彼は左ボディが世界一上手なサウスポーだと思います。

サウスポーの左ボディー(アッパーorフック)。できれば対オーソドックスで相手の右ストレートに合わして打つか外して打つのがベストです。相手の右側の腹(肝臓=レバーー)にカウンターで打ち込むことができます。これが一番効きます。前足の踏み込む方向は斜め右です。合わすときは右ストレートを食わないために右側に頭を傾けながら打ってください。右ストレートを左後ろにダッキング゙して(外して)打つときは、相手の(右ストレートの後の)左フックを食わないために右肩・右腕(右ガード)を上げて、やはり頭を右側に傾けながら打ってください。 脱力し、左肩・左肩甲骨・左腕を、後ろに引いて(この時、踏み込んでいる)、しならせ・ぶつけて行く感じ。カウンターじゃなく、連打の中や最後に入れても良いです。

ボディブローにはボディブローのメリットがある。頭にストレート与えるのが外的な攻撃だとすると、ボディブローは内的の攻撃。モロにくらうと息ができなくなる。つまりは痛みよりも苦しさが勝る技でもある。

試合開始と同時に相手のジャブに合わせて下を打つとよく当たります。
どれだけ上にパンチを散らして相手の意識を上に持っていくかですね。

1発で効かせるというのは、顔面だろうとボディだろうとなかなか大変ですが、ボディを叩くことにより、1回1回は本当に僅かであっても一瞬息が止まる。コツコツボディを打ち続けることで、「一瞬の酸欠状態」が一定の間隔で継続することになります。

僅かづつでも、脳に送られる酸素も一緒に欠乏することになる。「継続は力なり」と良く言われますが、まさにこれですね。少しづつですが、心肺機能にも負荷が増すため、当然スタミナに影響する。

ルペ・サンチェスだったか、クーヨ・エルナンデスだったか、どちらだったのかは忘れてしまいましたが、「腹を殺せば脳も死ぬ」という、何やら格言めいた言葉を言い残していますが、メキシコ伝統のボディブローの効果を如実に言い表している。

エディ・ファッチやディック・サドラーらも、同じ意味の言葉を残しました。

「ボディ攻撃は人生に似ている。ただちに結果は出ないが、諦めずに続けることで1歩1歩着実に、目的(勝利)へと近づいて行くんだ」

「ボディを殺せば、頭も死ぬ」