ムエタイ 「首相撲」の技・テクニックのコツ・ポイント 1

「ムエタイ 「首相撲」の技・テクニックのコツ・ポイント 1」のまとめです。

ムエタイのジムで練習させてもらえる機会がありました。
毎日、2時間のトレーニングのうち、打撃(主にミット)が1時間、
首相撲が1時間というメニューでした。

僕は身長178cm、体重78kg。決して小さい方ではありません。
僕についてくれたトレーナーはおそらく170に満たず、体重も60kg台だったと思います。

これがまた面白いように、ボロ雑巾のように投げられるんです(笑)
まあ、相手はプロですし、僕が不慣れて上手くないのもあったんでしょうが、それでもあまりにテクニックに差があり過ぎるなあ、と。

あまりに相手にならないので、向こうもこっちをからかい半分、全く何もせずに棒立ちで「投げてみろ」と挑発をしてくる。
今度こそは力で何とかなると思って投げようとしても、ピクリとも動かない。で、片手でぽいっと投げられる。。。。
つまり、テクニックだけでなく、そもそも背筋や首の力が違いすぎた、ということです。

最近は総合格闘技の道場に通うようになってやはり膝立ちから首相撲に入るスパーリングをやりますがやはり、技術もテクニックも両方ないと通用しない、とつくづく感じます。

前腕部の真ん中くらいを相手の肩の上に乗せて、両掌を合わせて相手の後頭部に押し当てます。
その状態で自分の肘を下に落とすと、肘が力点、相手の肩が支点、両掌が作用点となって、テコの原理で少ない力で相手の首を前へと倒すことができます。
首が曲がってしまうと人間は首や背筋に力を込めることができないので、振り回されてしまうわけです。
当然ですが、それでも腕力だけで人ひとりを振り回すのは無理ですので、脇を締めて体幹から全身の力を使いますが。

あと、人間は脇が締まってないと力が出ないので、首を取りに行くときは相手の腕の内側から取るのが基本です。
取られる方もそうはさせまいと、腕を下から回して相手の腕の更に内側へ差し込み逆に首を取ろうとします。それを防ぐために肘を締めてブロックしたりもします。
レベルの近い者同士がこれを繰り返すことで、首の取り合いという攻防が成り立つわけです。

力任せなどではなく、柔道の投げにも負けないくらいに力学、人体工学に則った技です。
とはいえ、なら腕力や体力が要らないのかといえばそうではないですが。
というか、ムチャクチャ疲れます。普通に殴り合う方がなんぼか楽だと自分は思います。

首の後ろで両手を組んで、両肘を合わせるように挟み締め付けるのでしたら、普通の首相撲です。ムエタイでは(多分、総合でも)反則ではありません
首を鍛えることも大事ですが、まずは首相撲の攻防を身に付けることです。
基本は、相手の両腕の間に片腕(片腕ずつ、出来れば両腕)を滑り込ませながら、あなたも相手の首を取りにいくことです。
自分から左右に振り動いたりして、相手の体勢を崩しながら滑り込ませるのがいいと思います。
崩しからの応用で投げもあります。