剣道 「小手打ち」の技・テクニックのコツ・ポイント 5

「剣道 「小手打ち」の技・テクニックのコツ・ポイント 5」のまとめです。

簡単にコツをつかむ方法として、
太鼓(どんなものでも)叩いたことありますか?
叩いた後、ずうっとバチを押し付けていたら、音が響かないでしょう?

太鼓もパンっと、叩かないと音が響きません。
ようは、打った後、なるべく早く、脱力することです。

ちなみに、太鼓も叩いているうちは良い音ではなくて、太鼓も打つって言います。

小手だけではなくて、打つことばかりに、心を使っていませんか?
打ったら、当たっても当たらなくても、残心して、準備。
その辺を心掛けると飲み込みが早いかもしれませんね。

押し込むような打ちをすると、必然的に部位に触れる時間が長くなり、冴えのある打ちはできません。
空気のパンパンに入ったボールを上から落とすと、落ちた瞬間、ポンと跳ねます。
まさにこの感覚。
空気のあまり入ってないボールだとベチャッとなって、弾みません。
今の主様の打ちが、まさにそんな感じでは。

打つ前に力が入ると、打ちに冴えが出なくなってしまいます。

なので、手首のスナップをうまく使って、
打った瞬間に力を入れると、いい打ちができると思います!

稽古の時、小手を打って抜けるは有り…と言うより当然です。

抜けるとは、前に出ることです。
その為、小手も抜けます。
だって、面や胴は、抜けるでしょ!?
ちなみに突きは身体の正中線に対して“突く”ので抜ける事が出来ませんが、元立ちが突かれたら下がり打ち手を前に引き出させます。

小手を打って抜くためには、元立ちも技量が必要です。
つまり、打ち手だけではなく、元立ちも“打たせる”稽古が必要になるという事です。
元立ちは、小手を打たせたあと、速やかに体裁きで相手を抜かせてあげます。
ですので、先生が「小手も抜けろ」と言うのは言葉足らずで「小手も抜けろ。元立ちは体裁きをして、小手を抜かせろ」が正解です。
ですが、小手を打たせる体裁きは、直ぐには出来ません。
また、その体裁きは、面や胴を打たせるより、はるかに難しいです。
その為、中学生の練習では、打たせる側に体裁きをさせず体当たりにさせる所が多いです。

では、試合中に小手を打って鍔競りになるのは、抜けられない状態の時のみです。
抜けられない状態とは、相手の手元が上がらず詰まったり、相手に剣先を抑えられたり、自分の攻めをいなされた結果でなります。
練習とは違い、相手は打たせる事をしませんから、打たせるための体裁きが不要だからです。

あと小手を打った後、面に行くのは、小手が捨て技(相手を崩す技)の意識が働いているからです。
もう少し言うと、小手で勢いを付けて面に持っていっている。
更に言うと、一本打ちが怖いから単純に二段打ちにもっていってる。

オーソドックスなのは表からちょっと強めに中心をとって、相手が表から中心を取り返そうとしてきたら、すかさず中心を外してみてください。すると小手ががら空きになります。
そこを打つというより、突くイメージで打ってみてください。
力みすぎて手首がガチガチになると鍔元に当たってしまったり、体勢が崩れたりしてしまうので、手首を柔らかくしてリラックスして、優しくポコっと当てる感じで!