合気道 「受け身」のコツ・ポイント・方法 5

「合気道 「受け身」のコツ・ポイント・方法 5」のまとめです。

さしあたっての問題は

①腹筋や背筋など基礎的な筋力の不足

②受身自体の練習量が足りないために、恐怖が先にたって瞬間的に力んでしまい全身が硬くなってしまっている

③受身自体の練習量が足りないために、形は出来ているものの力の逃し方や畳の反動の使い方・受身の動きや方向の切り替えなどは身についていない

といったところでしょうか。

①は地道に稽古してある程度の筋力をつけていく必要があります。

最低限、自分の体重くらいは自在に動かすことが出来るようになりましょう。

その段階を超えてから、必要最小限の力だけを使う稽古に移ります。

最初から、必要最小限の力などといっていると正しい動きや本当の体の使い方がいつまでも出来ません。

②は連続稽古が有効です。

私は最初に、先輩1人に100本ずつ投げられて覚えました。

最初は、全身が満遍なく痛くなったり、頭を打って気絶したりしましたが、よくないやり方です。

少しずつ無理のないように稽古量を増やしてください。

ただ、最終的に私程度の練習量は最低限必要です。

③は稽古の気構えから変える必要があります。

今受ける投げから身を守る受身のことで頭がいっぱいですが、合気道では敵は一人とは限りません。

受身を取った瞬間起き上がらなければ、第二、第三の敵が襲い掛かってくることを想定して受身を取る稽古が必要です。

私の道場では、もたもたしていると隣で稽古している先輩の蹴りが飛んでくるので必死でした。

ですから、受身を取ったら、すぐに立ち上がります。立って周囲の敵を確認します。しかし、確認する時間もあればこそ、立った瞬間次の技で投げ飛ばされます。これを100回続ける受身を先輩の人数分こなすのです。

こういう稽古の中で、一瞬の間に受身、周囲の確認、次の技への備え、と同時平行でいくつもの意識を操るのです。

そういうことを繰り返しているうちに余裕が生まれ、仕手の技のかけ方のタイミングや道場の様子、今投げられる方向に人がいるかいないか、いるとしたら自分がどういう動きで受身を取ったらぶつからないか・・・・・・などが瞬間瞬間で判断できるようになって行きます。

そうなると時間の感覚が変わってきて、自分自身の動きを客観的に感じられるようになります。

うちの道場でも飛び受身ができない方いらっしゃいますが、共通点が2つほどあります。
太っている事と勇気と言うか度胸が無い。

前者はさておき、度胸の方ですが「怖いものは怖い」ですから普段の稽古でどうするか?なんですが、怖がりの方は「受け」をとる時に「取り」の技を止めてしまうor自分の動きが止まる傾向があります。その瞬間「体が硬直」してしまい、ドスンとなります。結果、痛い・怖い・体が固まるの悪循環に陥ります。
怖いんだからしょうが無い、と言ってしまえばそれまでですが。

受身が上手な人は、取りの方を信頼して上手に投げられています。
つまり、この取りの方の技はこう来るので「それについて行っている」と言いましょうか、「その人に任せている」んですね。柔らかく受けをとります。要するに抵抗せず、されるがままに技に入ります。
この時が質問者さんが知りたがっている「脱力」のポイントです。棒に紐が巻きついていく感じと言いましょうか、、、。柔らかいので当然痛くありませんから、自然にスピードを上げて自分から飛べる様になっていきます。自信がつくんですね。
すでに手は先につける、との事なので柔らかく出来ればお尻をどんと打つことはありません。体が棒状になっているからお尻でも足でもドンとうつのです。
ンと落ないために先に手が出る訳ですから、緊張さえしなくなれば大丈夫ですよ。

相手の技に身を任せて見る余裕を持った稽古(受け)をなさってみては如何でしょうか?

跳び受け身の練習でよくやるのは、もう一人の人に四つん這いの亀になってもらってそれを飛び越す練習です。それができたら、両手両膝を立てて台を高くしてもらって飛びます。
受け身は体で覚えるものですから、要は跳んだ数だけうまくなると思ってください。それ以外の上達法はありません。

1.瞬発力にくらべて体重が重い2キロ違うと回転に必要な慣性トルクが全然違う。少しずつ減らしてみる
2.仕手が投げてくれていない。これだと落ちる。先生に投げてもらう。
3.横屈が固くて横方向の回転トルクが作れていない。動的柔軟性を少しずつつける。
4.着地側の肩が固くて回転力の補助になるほどの可動域がとれていない。靱帯を痛めないように少しずつ柔らかくする。